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チャレンジカップ2023春の陣レポート

5月3日(水・祝)県武道館柔道場において、チャレンジカップ2023春の陣が開催されました。
コロナ禍における中止、入場制限を設けての開催を経て、今回からようやく無制限での入場可となり、総勢約150名の選手と相まって、コロナ前の活気あふれる大会となりました。
午前に行われた型の部の開会式において、田畑繁主席師範より「一つの技は十万回、一つの型は三千回。型は人から見られて初めて上手くなります。間違えてはいけない、失敗できないという局面で、自分の力を出すことで、自分の実力を悟ります。これが大会の意義です。しっかり自分の力を出し切れるように頑張ってください。」とご挨拶がありました。
春の陣は旗判定で、また今回4審制ということもあり、年々、型の部へチャレンジする選手も増えていることから、トーナメントの上位にくると甲乙つけ難い対戦も多く見受けられ、全体のレベルアップを感じさせました。また、今回は帯別のクラス分けということもあり、一般部は若年、壮年が同一のクラスで対戦する試合もありましたが、壮年選手が上位に食い込んだクラスもあり、壮年層の型試合に向けた並々ならぬ意欲が発揮された大会となりました。
また、型の部決勝前には、板割りの部が行われました。小学1年生から6年生まで、果敢に板へ全力、全集中しての試技に大きな拍手が送られました。なお、今回の最高枚数は6枚でした。
閉会式において田畑主席師範より「自分の型を作ることで、自分自身の精神を作ることが出来ます。自分の型を作るためには、闘争本能、気概を出して型稽古に打ち込み、磨いていく反復練習で自分の型が作られます。これからも一生懸命頑張って、型を極め、自分自身を極める人になってください。」との閉会のご挨拶がありました。
午後からは組手の部が行われました。小学1年生から中学生までが、ご家族の一身の期待を担いながらも、活気あふれる会場内においては、どこか表情にも明るさが感じられました。
開会式において田畑主席師範より「直接打撃制ルールを作られたのは大山倍達総裁です。大山総裁は『文武二道』『文武両道』ということを提唱されていました。一道は、毎回の稽古で自分の限界を知り、乗り越えて、自分の無限なる可能性を信じて、自分のカラテの力量、技量を高める。もう一道は、カラテの修業、修養を通じて自分の心を磨き、高め、人格を向上させていく道。それが相まっているのが文武二道、文武両道です。この大会が一番の試練の場、修練の場、稽古の場です。それは稽古で培った力を全力で発揮する。卑怯な振る舞いをせずに、正々堂々と臨んで下さい。
日本武道では『敵をも愛す』という言葉があります。試合が終われば、お互いがお互いに敬意を払い、礼儀礼節をしっかり尽くしていくことを勉強していってください。」との激励のご挨拶がありました。
今回からは、声援も解禁され、仲間や保護者の方の大きな声援に場内も大きく盛り上がりました。試合内容も各クラスとも選手の力が拮抗して、激戦が相次ぎましたが、その中でも、小学5・6年生女子決勝では伊藤千咲選手(寒河江)と齋藤蓮月選手(本部)が優勝を争い、両者とも持てる力を最大限に発揮した試合内容でしたが、伊藤選手が勝利を手にしていました。
閉会式において、田畑主席師範からは「優勝と準優勝の差は紙一枚の差。一番苦しい時に諦めなかったか。一番キツイときに一歩踏み込めたか。これを稽古の時から、自己の限界を超える時に力が付きます。もう一つは泣きながら強くなっていく。悔しい人、勝った人も更なる努力をしていく。何回も勝って、何回も負けていきながら、向上心のある人は本当の勇気を持つことが出来ます。そのためには三合法と黙想。それを実践したときに型・組手、そして自分の人生に、世のため人のために尽くすことが出来、自分の人生を構築できます。」との閉会のご挨拶がありました。
通常の大会に戻り、活気も蘇ってきました。これから益々、大会運営や審判、そして選手レベルの底上げにも力を入れて、全体のレベルアップを図っていきたいと思います。