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月刊ミニ極真かわら版 2021年12月号


12月の言葉「心、古教を照す。」

 読書をしている時に、知識や、体験が少ない。または浅い時には、本に自分自身が読まれている時があります。これは「古教、心を照す」という状態になります。本を読んでいて、自分の心が照らされている、受動的な読書です。そして知識や見識、又、色々な人生体験をしていくと今度は、自分が主体となって本を読むようになってきます。これは「心、古教を照す」という状態です。そこではじめて活きた知識になり活学となります。自分の心が本を照らす能動的な読書です。
これと同じようにカラテの稽古の場合でも、はじめは、カラテから自分がやらされています。
基本の動きを知り、それを反復して習熟して深まり、時間や年月を費やしていくと、自分が稽古を行っている状態になります。能動態の状態です。自分が積極的に稽古をして、やらされている稽古から主体性を持ち、稽古して行きます。
このときに心身一如となり、自分と稽古が一体となります。そしてカラテの鍛錬、修養が始まっていくのです。

 「心、稽古を照し、稽古、心を照す」状態になる、これになれるように鍛錬してまいりましょう。

主席師範 田畑 繁