What's New

本日の稽古(2023年8月26日)

田畑師範は、大阪出張のため、ご不在でした。

2023年8月26日黒茶帯研読本「倦むことなかれ」

論語の中にあるように、弟子の子路が、先生の孔子に「政治を行う上で大事なことは何ですか」と聞いた。孔子は、「何より民の先頭に立ってやりなさい。そして、その労をねぎらってやりなさい。」と答えた。
子路はあまり簡単なので満足せず、「もっと他にないですか」と聞く。それに対して、孔子は、「中途で嫌にならず倦むことなく、やり続けることですよ。」と答えています。
人間は誰しも、新しい地位についたり、新しい仕事に取り組んだりする場合、初めのうちは情熱を傾け、一所懸命に励みますが、そのうちに慣れてくると、とかく怠け心がでてきて、だれやすくなってくるものです。
優秀な人物で役員に登用されてからメキメキと実力をつける人と、そこで成長が止まってしまう人がいます。また、ある地位までは力を発揮しますが、一段上に上がると、それほどでもない、という人もいます。
そういう人達は、結局、この「無倦」の真の意味を知らなかったか、知っていて行なわなかった人ではないでしょうか。無倦の言葉は簡単ですが、実行が難しいという教訓です。
この問答の教訓として。
一つ目のポイントは。
稽古で1番大切な事は、稽古は努力と忍耐の継続が必要です。そして、倦む事なかれ、稽古が嫌になってしまえば、そこから先の上達はありません。
自分自身に言って聞かせましょう。「倦むことなかれ」と。
2つ目のポイントは。
人間は誰しも新しい地位についたら。という、部分です。新しい地位を「初段」又は「黒帯」と入れ替えてみて下さい。
黒帯を腰に締めた時は、情熱を傾けて稽古をするが、慣れることにより、惰性になってしまい、怠けてしまう人もいます。実力があると評され、黒帯を締めた時から、それ以上の努力をしないで、実力を向上できない人もおります。
実力をつけて頑張って、二段、三段という道があるのにも関わらず、そこで、成長を止める人もおります。
私、田畑は、いつも申し上げますが、「初段」は初心終了のパスポートです。千日行(三年)です。これから、人生をかけて極真の道が始まるスタートラインに立つのです。
そして、稽古と努力と忍耐を継続して行き、カラテ実力の向上と人格の向上が始まります。
心身を磨き、サビをつけない。そして、二段、三段をご自分の人生の勲章として輝かせて頂きたいと、切に祈る次第であります。
本日、お集まりくださった皆様と稽古して、共に汗を流せなかった事をお詫び申し上げます!