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2023年10月21日黒茶帯研読本「カラテの実力と人間性について」

極真カラテは直接打撃制ルール、フルコンタクトルールを採用しています。直接打撃制なので、その殺傷能力は高く、一撃で相手に致命的なダメージを与える事のできる武器を私たちは持っています。
カラテの道場がカラテの技だけを教えてカラテだけが強くなり、それを鼻にかけて不遜な態度、傲慢になっては、むしろ社会の弊害になってしまいます。そこで、大山倍達総裁は、人間性を高めるために
1. 礼儀礼節を身に付けること。
2. 正しいことを正しく貫く。勇気、覇気、信念を持つこと。
3. 長上を敬し、粗暴な振る舞いをしないこと。悪の手先にならないこと。
4. 頭は低く、目は高く、口慎んで心広く。孝を原点に他を益す。
孝とは親孝行のことです。私たちは命を作ることも、買うこともできません。命は、両親から授かる尊いものです。
親は子供を育てるのに無償の愛情を降り注ぎます。見返りのない奉仕の心で育ててくれます。子供が病気になれば、親は自分の命を引き換えに子供の病が治ることを神仏に願をかけます。しかし子供は、親が子供を育てるのは当然のことであり、空気と同じで、その有難味、感謝がありません。

カラテの稽古を一心不乱に打ち込み、心が磨かれてきたときに初めて感謝の心を持つことができます。
そして初めて、
① 自分には慎み。
② 友人に信頼。
③ 家族に愛情。
④ 先生、師には尊敬。
⑤ 社会に奉仕。
⑥ 国家に忠誠。
そして、そのような人間が世界平和の実現に貢献することができるのだと、大山総裁はおっしゃっています。
カラテの強い人間は、心が無内容であってはいけません。カラテが強ければ強いほど、心が美しく、立派な人間でなければ直接打撃制である武道極真カラテの本道から外れてしまいます。
帯の上の者、有段者、大会優勝者、そしてカラテを学ぶすべての道場生はこのことを心に深く明記して、稽古をして下さい。