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武徳 復刻版 第7弾「武道精神 その3」

武道精神 その3

③真に自由な境地に立ち
大山総裁は「空の境地、無の境地が、武道の最高の境地であることを確信した」とおっしゃってます。何事にもとらわれない、絶対的な境地に立つこと。その心境は空であり、無であるということです。

それはアメリカで、大山総裁がプロレスラーとエキシビションマッチを行う時に、相手はとても大きく威圧感があり、恐怖心が増してきた時に、一人、座禅・瞑想をして過去から今まで自分の稽古してきた時のことをずうっと思い出していたそうです。

その内に心が空になり、定まり、「よし、やってやろう」という気持ちになったそうです。この時の体験により、気の遠くなりそうな稽古量と座禅、瞑想によって、何事にも囚われない絶対的な境地に立ったことを体験されました。

④その上で正義を守り

大山総裁は、「正義をもって邪悪に挑戦するのなら、いくら挑戦しても良いし、そのためには死んでもいいと思う戦いをするべきだ」と。

それだけの正義があれば、この人の世では必ずいつか正義を知る者に理解され、多くの人々を味方にすることが出来る、故に「正義は必ず勝つ」のだと。

自己の正しさを信ずれば、生死を超えた勇気をもって戦うことが出来る。だから「正義は勝つ」のだと。

また、「損得や打算から考えずに、人間として何が正しいか、正義なのかを考えて、正しいことを正しく貫いてゆく、覇気と勇気を持ちなさい」とおっしゃってました。